【 平成16年 第3回定例会(9月)-09月13日−03号 】

◆十二番(阿部喜見子君) 民主クラブの阿部喜見子です。先の通告に従い、男女共同参画、教育環境について、区長並びに教育長に質問させていただきます。
 壇上での質問は二回目でありますが、ここに立たせていただきますと、改めて身の引き締まる思いでございます。議会、行政の諸先輩方のご指導・ご鞭撻をいただきつつ、区議会議員として職務を全うする所存でございます。明快なご答弁がいただけるよう、よろしくお願い申し上げます。
 まず、男女共同参画についてお尋ねします。先の議会で藤崎議員も男女共同参画について質問されましたが、私なりの見解で質問させていただきます。
 男女平等の観点から男女雇用機会均等法が一九八五年に制定され、九七年に改正強化、一九九九年に男女共同参画社会基本法が制定され、二〇〇一年には育児・介護休業法も改正され、さらに配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する、いわゆるDV法が施行されました。このように女性を取り巻く環境が整備されている中、東京の女性財団の廃止など近年、男女共同参画運動の後退、バックラッシュが顕著になってきています。都議会では、石原都知事が所信表明の中でジェンダーフリーについて、極端でグロテスクな主張と発言されたことに対して、私は大きな失望を抱きました。
 ジェンダーフリーとは、男女の性差をなくすことではなく、文化的、社会的につくられてきた男女の性に対する偏見や先入観を取り除こうという考え方です。しかし、ジェンダーフリーという言葉は、その定義や中身は語る人によってかなりの幅があり、あいまいにしたままでの論争は男女共同参画社会そのものについても誤解を招いてしまいます。
 墨田区では、学校教育における男女平等教育の一層の充実という観点から、平成十五年度より男女混合名簿が全校で実施されてきました。このことは大変評価されるものですが、八月十三日に都の教育委員会は「ジェンダーフリー」という用語を教育現場から削除し、ジェンダーフリー思想に基づいた男女混合名簿の作成も禁止する方向で検討しているとの新聞報道がありました。そして、実際に都立学校長あてにジェンダーフリーに基づいた男女混合名簿の作成を禁止する通知が出されたと聞いています。
 男女共同参画社会の実現に当たっては、将来を担う子供たちが男女平等観に対し正しい認識を培っていくことが重要だと考えます。その意味で学校が果たす役割はとても重要です。男女共同参画社会実現に向けて、学校教育においては、出席簿等の取扱いによって児童生徒に男子優先の固定観念を植え付けることのないよう、これまで多くの学校で男女混合名簿を導入してきたのだと思います。本区での男女混合名簿の導入も男女平等の視点に立ったものと考えますが、今後、墨田区ではどのような対応をするのか、教育長にご所見をお伺いします。
 次に、区長にお伺いいたします。
 働く女性が充実した職業生活を送るためには、男女雇用機会均等法、育児・介護休業法、労働基準法などが遵守されなければなりませんが、これらの法の遵守だけでは女性が職場においてその能力を十分に発揮できるとは言えません。社会に根差す固定的な男女の役割分担意識に基づく慣行や通念から生ずる格差が存在し、職場においても同様に過去の経緯から女性が活躍しにくい状況や慣行が存在しています。このような雇用の場における事実上の格差を解消するためにも区として女性職員の職域を拡大し、女性管理者を増やす取組みを積極的に行っていただきたいと考えます。
 男女雇用機会均等法第二十条では、女性の能力発揮の促進について企業が積極的かつ自主的に取り組むこと、つまりポジティブアクションができるように国が援助できる旨も規定されています。企業や地域社会への先駆けとして、まず墨田区でもポジティブアクションを推進してみてはいかがでしょうか。
 関連で、墨田区の男女共同参画条例についてお伺いします。
 荒川区では、二〇〇一年に策定した男女共同参画社会推進行動計画を見直すとして懇談会を設置しましたが、懇談会の傍聴は認められず、委員の一名が抗議の辞任を行い、半数近い委員から要望書が提出され、結果として区民を無視した会の運営に有識者や諸団体から多くの疑念や批判が寄せられたと聞いています。このことにより荒川区では六月定例議会で、荒川区男女共同参画社会基本条例案が提出されたものの、議論されずに取り下げられるという異例の事態が発生しました。
 急速に少子高齢化が進む中、従来のジェンダーにとらわれていては社会が立ち行かないことを意識しなければなりません。日本の人口は二〇〇六年をピークに減少することが明らかになっており、二〇〇三年の合計特殊出生率は一・二九まで低下しました。女性が社会参画することでさらに少子化が進むのではないかと懸念する人もいますが、国際的に見ると経済協力開発機構諸国において、女性の労働率の高い国は出生率も高い傾向にあるというデータもあります。私たちは、男女平等やジェンダーフリーについて、もう一度認識する必要があるのではないでしょうか。
 墨田区では昨年、墨田区男女平等推進プランを見直しし、男女共同参画推進プランが策定されました。そこで、区長にお伺いします。真の男女平等実現に対する区長の認識と今後の墨田区での条例づくりについてお伺いします。
 次に、教育について質問させていただきます。
 まずは、学校選択制度でございます。
 本区では、学校選択制度が区立の小中学校で既に導入されていますが、この制度の導入により各学校が特色ある学校づくりを目指し、さまざまな工夫を凝らしていくことで教育活動を促進し、各学校に健全な緊張感が生まれ、結果的には学区全体の底上げにつながることが期待され制度化されたものと考えています。
 しかし、現状は基本的には学区域を残した上で学校選択をするため、ほかの学区域からの希望者が多いときは抽選を行っています。また、小学校が同じでも学区域の関係で仲のよい友達と別れて別々の中学校に通わなければならない状況もあり、そのことを理由に学区域外の学校を選択するケースも出てきています。また、区全体に少子化が進んでいることや生徒数の小規模を理由にさらに児童数が減少し、小規模化する学校も出てきています。
 小規模校の場合、児童生徒一人一人にきめ細やかな指導ができる等のプラスの面もありますが、それ以上に集団教育の中での人格の形成や多様な人間関係から受ける人間性を身につけるなどの面での困難性や学校行事の面から見ても行事種目に制約を受けるなどのマイナス面を多く持っています。
 そうした中で、増えつつある小規模校が抱える学校行事や教育活動などにおける問題・課題に対し、教育委員会が今後どのように支援・対応されようとしているのか、まずお伺いいたします。
 次に、この学校選択制度の対応を補足するような意味を込めまして質問させていただきます。
 まず、地域の児童、保護者の方が学区域の学校を理解していただくための取組みとして、学校の情報を公開し、保護者や地域の方々が学校運営に参画しやすい仕組みが何より必要です。児童生徒、保護者だけではなく、地域住民に対しても情報発信を促進することにより、さらなる学校運営に参画しやすい仕組みがつくられていくのではないでしょうか。そこで、保護者や地域住民による運営参画の拡大のために学校評議員制度の一層の効果的な活用を図ることが必要と感じます。
 学校評議員制度につきましては、本区では学校運営協議会として学校の教育活動を保護者や地域住民に公開し、開かれた学校づくりを推進するとともに、学校の課題解決に向けて学校、家庭、地域社会が果たすべき役割について協議し、地域全体が学校を支援する目的として、平成十三年度から全小中学校で設置されています。
 通例、委員の人選は校長に任せられているところでありますが、小金井市、埼玉県の越谷市などは住民の公募制を併用している委員会もあります。また、千葉県我孫子市ではレポート審査で委員が選出されておりますが、現在最年少は大学生であり、出身の中学の委員になっています。学校運営協議会の一層の効果的活用を図るため、各区市ではさまざまな取組みが行われています。本区におきましても平成十四年度から学校運営協議会の外部評価が導入されたと伺っていますが、今後も協議会の一層の効果的活用を図るために、どのようなお考えがあるのか、具体的にお示しください。
 また、児童生徒や保護者が特色のある学校を選択するに当たり、入学前に学校を選択するのはもちろんのこと、修業期間中での学校変更を可能とすることで各校に健全な緊張感が生まれ、さらなる特色ある学校づくりになるかと考えますが、いかがでしょう。ご所見をお伺いします。また、学校選択制度の導入によって懸念される学校と地域の関係の希薄化の問題がありますが、この点についてはどのようにお考えでしょうか、ご所見を伺います。
 保護者、児童生徒に対してのパンフレットによる案内又は学校授業の公開によって学校情報を周知していくことは当然でございますが、地域住民に対しての学校運営にかかわる啓発活動はどのように行っているのか、具体的な答弁を求めます。
 次に、平成十二年度からの移行期間を経て、平成十四年度より全小中学校で導入された総合的な学習の時間について質問させていただきます。
 学習指導要領によりますと、総合的な学習の時間においては、各学校は、地域や学校、児童の実態等に応じて横断的、総合的な学習や児童の興味、関心等に基づく学習など創意工夫を生かした教育活動を行うものとあります。また、子供たちが自ら課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、よりよく問題を解決する資質や能力を育てることや、学び方やものの考え方を身につけ、問題の解決や探求活動に主体的、創造的に取り組む態度を育て、自己の生き方を考えることができるようにすることを目的としています。
 このように、総合的な学習の時間は、ほかの教科のように学習指導要領の中で定めているものではなく、あくまで地域や学校、児童生徒の実態に応じて各学校が主体的に定めるものであり、それぞれの自治体、学校が創意工夫を発揮して行うことになります。
 二〇〇三年二月発表の文部科学省調査では、総合学習授業にて公立小中学校の過半数で英会話の授業が導入されているという報告があります。英語、英会話を中心に学ぶ総合的な学習の時間がよいか悪いかという判断は意見の分かれるところではありますが、果たして本区の総合的な学習の時間は、生徒、保護者ニーズをくみ取ったものなのでしょうか。
 また、画一的な指導が行われている一方で、さまざまな特色ある授業を展開されていると聞いています。例えば、葛飾区では総合的な学習の時間に、最近企業がCSR活動の一環として、そのリソースを教育現場に提供する場面が増えつつあることに注目し、教育現場と保護者を含めた地域が連携し、そして、それらをバックアップする企業の三者が一体となり、子供の自立心や創造性をはぐくむ実践の場を生み出す取組みを始めたと聞いています。
 地方分権、規制緩和の推進で基礎的自治体の教育委員会の自由裁量度が増えることは喜ばしいことでありますが、一方で心配されるのは、義務教育の格差が生じないかということです。そこでお尋ねします。教育委員会では、各小中学校における総合的な学習の時間の現状をどのように把握されているのでしょうか。また、それを踏まえ来年度どのような方針・対策で臨んでいくのでしょうか。さらに教育委員会は、生徒、保護者の総合学習へのニーズ把握はされているのでしょうか。どのような手段で把握に努めているのでしょうか。特に、児童生徒、保護者のニーズを把握して総合的な学習の時間を進めていくことに対する教育長のお考えをお伺いします。
 以上で私の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。
     〔区長 山崎昇君登壇〕

◎区長(山崎昇君) 阿部議員さんからの私へのご質問につきまして、順次お答えをいたします。
 まず、私に対するご質問として女性管理職を増やす取組みについてのお尋ねがございました。
 現在、区におきます女性管理・監督職への任用状況につきましては、係長職で二七・五%、課長以上の管理職については一八・二%となっております。管理・監督職への任用については、男女の区別なく受験資格を定め、試験による選考を実施しており、これに合格した者を係長職あるいは管理職に任用する制度となっております。しかし、この試験の受験者を見ますと、女性の職員が少ない状況も見受けられます。
 この要因としては、女性職員は職場での仕事に加え家事・育児といった負担が大きいことが多分に考えられます。このことから女性職員に対し、自己啓発の促進、研修の充実及び受験する機運の促進等を行い、昇任のための環境整備に努めていきたい、そのように考えております。
 また、ポジティブアクションの区の取組みといたしまして、今後とも男女平等の徹底に向けて職域の拡大、能力に応じた職務分担などを進め、法の趣旨に基づき女性職員が職場において、その能力を十分発揮できるよう必要な対策を講じてまいりたいと考えております。
 次に、男女平等への認識と条例制定計画についてでございます。
 まず、真の男女平等を実現するための私の認識についてのお尋ねでございますが、私は男女平等を実現するためには、あらゆる分野への男女の参画の機会が確保され、その個性と能力を十分に発揮できる男女共同参画社会づくりにあると認識をしております。具体的には、女性と男性がその人権を尊重し合い、性別により差別されることなく社会の対等な構成員としてあらゆる分野での活動に参画する機会が確保され、かつともに責任も分かち合う社会、個性と能力を十分に発揮できる社会の実現が重要な課題であると認識をしております。そこで、区といたしましても、墨田区男女共同参画推進プランを平成十六年三月に策定し、男女平等の実現に向けてさまざまな取組みを進めてきているところでございます。
 次に、本区における男女平等社会を実現するための条例制定に関するご質問でございますが、男女共同参画社会を実現するためには、区と区民、事業者等が連携しながら協働して推進することが重要でございます。そのため、基本理念及び区と区民や事業者等の責務を明確にして男女共同参画の推進に関する施策を総合的かつ計画的に進める必要があります。既に、国、都において、それぞれ法や条例を制定し、男女共同参画社会の実現に努めることとしておりますが、私はその上で本区の地域実情を反映した独自の条例を制定し、その実現を図ってまいりたいと考えております。
 したがいまして、地域の実態に即した条例を制定するためには、区民の皆さんの意見を十分お聞きしながら進める必要がありますので、現在、区民等で組織する男女共同参画推進会議に条例制定に向けての検討をお願いしているところでございます。今後、意見交換会やパブリックコメント等を通して検討を重ね、平成十七年度中に基本条例を制定してまいりたいと考えております。
 なお、条例素案の取りまとめができた段階で、議会の皆様と十分にご相談をさせていただきたいと考えておりますので、よろしくお願いを申し上げます。
 私からのご答弁は以上でございます。
     〔教育長 近藤舜二君登壇〕

◎教育長(近藤舜二君) 阿部喜見子議員さんのご質問にお答えいたします。
 まず、男女混合名簿についてお尋ねがありました。
 ご指摘のとおり、男女平等参画社会への意識づくりのためには学校教育が重要な役割を担っており、墨田区でも望ましい男女共同参画社会の実現に向けた取組みの一環として、学校における男女平等教育を推進するために全小中学校における男女混合名簿の導入を推進してまいりました。
 このたび東京都教育委員会は、都立学校長あてにジェンダーフリーに基づく男女混合名簿の作成を禁ずる旨の通知を出しましたが、これは、近年ジェンダーフリーという用語が男らしさや女らしさをすべて否定するという意味で用いられることがあり、誤解と混乱を招くことが考えられることによるものと思います。
 本区におきましては、教育目標の最重点課題として人権尊重教育を位置付けて、人権の尊重に根差した男女平等意識の醸成に努め、教育の場における人権の尊重、男女の平等、相互理解、協力について指導の充実を図ってまいりました。男女混合名簿の導入も男女平等教育の視点から男子優先の固定観念を植え付けることのないよう配慮したもので、女らしさや男らしさをすべて否定するような誤った考え方としてのジェンダーフリーに基づくものではございませんで、例えば保健体育など男女を分けることが妥当なものは男女別名簿とする取扱いとしております。したがいまして、本区の実施している男女混合名簿の取扱いにつきましては、現在特に見直しをすることは考えておりません。
 次に、小規模化する学校への対応についてであります。
 小規模化している学校の課題を明確にするとともに、校長がその教育活動の改善を図るためにさまざまな取組みをしていることに対して、教育委員会がこれを支援していくことは大変必要なことだと考えております。
 小規模校に対する教育委員会の具体的な対応といたしましては、まず、人的な配置が挙げられます。学校改善に熱意を持って取り組み、地域や学校にも積極的に出向いて働きかける校長と、それを支えることのできる教頭の配置を心がけております。そして校長、教頭の強いリーダーシップのもと一丸となって指導に取り組み、小規模校ならではのプラス面を生かして児童生徒一人一人にきめ細やかな指導ができる教職員の配置に努めてまいります。
 また、校内研究による授業の活性化や学校改善を図るためにコンピュータの活用など、これからの教育課題の研究校として小規模校からの希望を優先して区の特色ある学校づくり推進研究協力校等として指定し、その成果を広く都区内に広めることといたしております。そして、少人数のよさを生かし、きめ細かな学習指導や生活指導ができるよう学校の要請に応じて指導主事を派遣し、学校と教育委員会が一体となって小規模校のマイナス面をプラスに変える取組みを行ってまいりました。今後、さらに複数校が一緒にクラブ活動を行う合同部活などの検討を行い、一つの学校だけではなく多様な人間関係の中で社会性や協調性をはぐくめる活動ができるように対応してまいりたいと考えております。
 次に、学校運営協議会についてでございます。
 ご指摘のとおり、保護者や地域の方々が学校運営に参画するための仕組みとして学校運営協議会の意義は大変大きいものがあると考えます。本区の学校運営協議会につきましては、同協議会にお願いしている外部評価とも相まって教育課程の編成や学校運営などに保護者や区民の声が反映され、教職員の意識改革につながっているなどの報告を各学校よりいただいております。また、学校運営協議会の委員につきましては、地元の町会長、育成委員、青少年委員、子ども会役員、PTA関係者、学校関係者などのほか、学識経験者や自校と異なる校種の学校関係者を委員に加えるなどの工夫も見られております。
 教育委員会といたしましては、学校運営協議会のさらなる活性化を図るために、昨年度学校運営協議会代表者会議を開催し、各学校の現状や課題についての情報交換をいたしました。さらに今年度は八月に学校運営協議会全体会を開催し、約三百名の参加者を得て講演会や事例報告会をもとに学校運営協議のあり方について再度理解を深めたところでございます。そして、外部評価に加えて児童生徒による授業評価の実施や学校運営協議会と教職員や生徒会等との話合いなどにつきましても、学校運営への参画を一層進めるという視点から、今後積極的に進めてまいりたいと考えております。将来的には、学校運営協議会が学校の運営により深く関与できるようにしたいと考えておりますが、現在は、制度をより理解・活用していただくことがまず必要と考えているところでございます。
 次に、学校選択制度に伴う学校情報を地域住民にどのように提供しているのかというご質問がございました。
 この制度は、特色ある学校づくり、開かれた学校づくりを進める契機として始まったことはご指摘のとおりでございます。児童生徒あるいは保護者が自らの意思と責任で入学する学校を希望し、選択するもので、その選択を円滑にするために学校公開、パンフレット、ホームページなどさまざまな手段により学校の情報を提供しているところでございます。また、保護者や児童生徒は地域に住み、暮らしているわけですので、教育委員会としても地域の方々の学校に対する意識や評価が学校の選択に際して少なからず影響があるものと考えております。
 したがいまして、学校公開は地域の方も対象に実施する必要があるわけですし、運動会、地域清掃活動などの行事の際に町会・自治会の協力を求めながら実施しておりますので、こうした場を通じてその学校の特色や魅力が地域に伝わっていくものと考えております。引き続き、各学校がさまざまな機会をとらえて地域に学校情報を提供するよう指導してまいりたいと考えます。
 次に、学校へ入学した後に児童生徒がさらに別の学校を選択し、変更できるようにしてはどうかとのご意見でございますが、学校は入学した児童生徒に対して六年間あるいは三年間を通じて基礎・基本の学力を計画的、体系的にはぐくむものであります。入学後に他の学校を任意に選択できるということでなく、何らかの課題等があれば、そのことについて学校と保護者、児童生徒とがともに考え、よりよい改善を図っていくことを第一義とすべきであると考えております。こうした学校と保護者や児童生徒による学校改善の取組みがさらなる学校の特質となり、学校の評価につながっていくものと考えます。
 また、地域との関係が希薄化するというご意見もございました。この制度は、開かれた学校づくりの一環でもございますので、学校公開には地域の方々も参加しますし、地域の方を講師とした授業や町会・自治会との連携・協力した学校行事も行っているところでございます。
 このようなさまざまな開かれた学校づくりに向けた活動を実践することによりまして、地域との連携が進み、相互の信頼も一層高まっていくように努めたいと考えております。
 最後に、総合的な学習の時間の授業についてでございます。
 教育委員会における総合的な学習の時間の現状の把握につきましては、毎年総合的な学習の時間実施状況報告を提出してもらい、目的や内容、実施時数等について把握しているところでございます。各校の報告によりますと、本区においては国際理解、環境などの横断的、総合的な課題や児童生徒の興味、関心に基づいた各教科の発展的な内容、地域や学校の特色に応じた課題など、学校や地域の特色に応じた学習が展開されていると思います。
 また、本区の全小学校で行っている英語活動は英会話習得を目的とするものではなく、国際理解教育の一環として、児童が外国語に触れたり、外国の生活や文化などになれ親しんだりできるよう、小学校段階にふさわしい体験をすることを目的にしております。
 ご指摘の児童生徒、保護者のニーズを把握していくことにつきましては、各学校において児童生徒の興味、関心に基づく課題を学習内容としたり、授業の前に児童生徒の実態調査を行って一人一人に応じた指導方法を工夫したりしているところでございます。
 教育委員会といたしましては、校長会や研修会等を通じて児童生徒が持つ課題の的確な把握と学校運営協議会、連絡協議会等での意見を参考にして各学校の地域や児童生徒の実態に応じた指導をさらに充実させるようにしてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

 

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