あべきみこ発言集
第4回定例会(12月) 11月27日-02号

◆12番(阿部喜見子君)
 新しい風・民主の阿部喜見子です。先に通告した数点について、会派を代表して質問させていただきます。
 9月18日の敬老の日を前に、東京都の総務局がまとめた高齢者人口推計調査によると、都内に住む65歳以上の高齢者人口は231万1,000人と過去最多に達し、前年比でも8万1,000人も増加しました。総人口に占める割合も18.7%と過去最高を記録し、都内では65歳以上の人口が15歳未満の人口を上回った95年以降、両者の差は広がり続けています。今年は15歳未満の比率が11.8%で、その差は6.9ポイントと昨年より0.6ポイント拡大し、少子・高齢化社会の進展を伺わせます。
 そこで、まず初めに墨田区の高齢者対策について伺います。
 2006年4月から新介護保険制度がスタートしました。今回の改正は、これまでの介護保険制度を大きく変えるもので、その内容としては、第1に、「介護予防」という理念・システムが本格的に導入され、在宅部門を中心に大きな変革となりました。第2に、施設給付の見直しにより、利用者による居住費・食費負担の導入。第3に、地域包括支援センター、地域密着型サービス等の導入。第4に、サービスの質の向上として情報開示の標準化やケアマネジャー資格の更新制が導入されました。また、要介護認定の見直しや、市区町村の保険者機能の強化等が挙げられます。
 現在、これらの制度改革が実施され、介護現場では混乱が生じ、また利用者からの不満も生じています。福祉分野にかかわらず、あらゆる分野でも制度改革が実施される初年度は混乱が生じ、各方面からの批判はある程度いたしかたない部分もありますが、その際重要なことは、改革による問題が過渡的なもので、いずれ解消していくのか、ある程度制度の見直しがなければ解消できないのか、今後の制度改革の関連ではどうなるのか等、以上の視点から考えていかなければなりません。
 そこで、初めに、地域包括支援センターについて伺います。
 今回の改正で、「介護予防」という理念が大きなテーマとなり、その実施機関として大きな役割を担うのが地域包括支援センターであります。地域包括支援センターの本来の役割と機能は、①総合相談支援・権利擁護、②包括的・継続的ケアマネジメント支援、③介護予防ケアマネジメントといった業務を行うことが責務となっていますが、しかし、現場では新予防給付ケアマネジメントの業務に追われ、本来重要となるべきそれ以外の仕事まで手が及ばない状況になっています。
 そのことを裏付けるように、『日刊ケアマネジメント』に、地域包括支援センターにアンケートを行った結果、予防介護事業に追われ、3事業に十分な時間と人員を与えられない状況を踏まえ、地域包括支援センターが「予防プランセンター」になっているとの批判について、「批判は当たっている」45%、「現時点では仕方がない」39%、「そうは思わない」10%で、批判に同感あるいは現状を追認する回答が圧倒的とあります。ケアマネジャーの予防介護プランの平均的作成件数は35件から40件程度で、既に墨田区でも、介護予防プラン作成を居宅介護支援事業者に再委託しているのが現状です。しかし、今後は、介護予防のマネジメントの委託上限8件という問題があり、現在は経過措置の中、居宅支援事業者に8件を超えても再委託していましたが、4月以降は上限の8件を超えた分については地域包括支援センターに戻ってきます。これでは、ますます地域包括支援センターが「予防プランセンター」になってしまいます。
 墨田区は地域包括支援センターの本来の役割・機能を再度確認し、財政的・人員的対応を検討するべきではないでしょうか。このような現状を踏まえ、区としては今後地域包括支援センターをどのように運営されるか、区長にお伺いいたします。
 次に、予防事業のもう一つの柱でもある特定高齢者事業について伺います。  この事業は、主として、要介護状態等となるおそれの高い65歳以上の高齢者を対象に、要介護状態等となることを予防するための取組みを実施することとなっています。この事業そのものの進捗状況も遅れをとっているようですが、今後、特定高齢者事業をどのように進めていくか、また、特定高齢者の把握は、基本健康診査での生活機能の評価と、国の示した基本チェックリストに基づく判断があります。しかし、その判断基準が厳し過ぎるとの指摘の声も上がっています。
 既に、墨田区で11月現在実施した特定高齢者の把握では、健診者数が1万3,159人に対し候補者は172人で、健診者数のわずか1.3%となっています。そのため、各自治体で地域支援事業による介護予防事業を準備しても、特定高齢者が少なくて教室が定員割れすることも懸念されます。
 介護予防事業は特定高齢者施策と一般高齢者施策に分けて行われますが、その他にも保健センター等地域支援事業以外で行われる介護予防施策とどのように連携を図っていくのか伺います。
 次に、権利擁護について伺います。
 平成17年の第3回定例会で、木村たけつか議員から「成年後見制度」について質問があり、区長の答弁で、後見制度の利用支援については、社会福祉協議会のすみだ福祉サービス権利擁護センターを中心に、地域包括支援センターと十分な連携をとるとありますが、成年後見制度はまだまだ認知されていないことからも、もっと積極的なかかわりが必要ではないでしょうか。
 虐待問題にしても、相談事業だけでなく、対象者をいかに発見して支援するという仕掛けを作っていかなければなりません。例えば、民生委員や医師会など、いろいろな団体の協力を仰いで探し出すことや、高齢者の実態調査の結果を把握し、アウトリーチして地域に出て探し出すこともできると思います。こうした地に足を付けた活動が支援につながり、ネットワークづくりにつながるのではないでしょうか。
 このような支援こそが、地域包括支援センターの本来の目的と考えますが、現状はケアマネジメントに追われて、できる状態ではありません。行政は、地域包括支援センターが直接地域に入り込んで支援できるよう、地域包括支援センターを側面から支援していく必要があるのではないでしょうか。
 次に、高齢者の孤独死について伺います。
 既に、第2回の定例会で高齢者の孤独死対策について伺いましたが、区長の答弁で、これまで、ひとり暮らしの高齢者の安否確認のため、電話訪問事業や配食サービス事業のほか、町会、自治会、老人クラブなどにご協力をいただき友愛訪問事業の実施や、民生委員の方々に毎年ひとり暮らしの高齢者の実態調査を行っていただくなど現状の把握に努め、さらに今年度からは、これまでの事業と併せ、高齢者見守りネットワークを構築し、ひとり暮らし高齢者の見守りを強化する。地域住民が住民同士で支え合えるネットワークづくりを目指すとありますが、この間の取組み状況について伺います。
 既に、ほかの自治体では具体的な対策が進められています。新宿区では「孤独死対策連絡会議」を発足させ、実態調査や防止に向け、総合的な対策を進める方針だと伺います。既に戸山団地では、ごみの戸別収集が10月から始まり、週3日の収集日に3度続けて出さなければ、指定の連絡先に報告されるとのことです。また、東京都の水道局では、水道の使用状況を電子メールで知らせる「みまもりサービス」を3月より試験的に導入される予定です。
 厚生労働省では、地域ぐるみで孤独死対策に取り組む市区町村をモデルに選定し、事業費の一部を助成する方針や、東京都では、ひとり暮らしの高齢者等安心生活支援事業として、地域包括支援センターに「ひとり暮らし高齢者支援スタッフ」を配置し、高齢者の実態把握、支援ネットワークの拡充などを行い、ひとり暮らしの高齢者の地域での生活を支援する事業として、福祉保健局の予算要求にも含まれています。
 さらに、最近では、渋谷区では、災害が起きたとき自力で避難するのが難しい高齢者等の所在をあらかじめ地域で把握できるよう、福祉担当の部署が持つ個人情報を、本人の同意なしに町会などに提供できるよう関係条例を改正するとの報道発表がありました。このことは孤独死対策にも役立てることができるのではないでしょうか。
 このように、国や各自治体で高齢者の孤独死の対策が広がっていく中で、高齢者の多い墨田区ではどのような対策を講じるお考えがあるのか伺います。
 次に、サーマルリサイクルの導入について伺います。
 平成17年10月14日開催の特別区長会総会で、廃プラスチック焼却による埋立処分場の延命を目的とし、平成20年度より廃プラスチックサーマルリサイクルの全区での本格実施が決定されました。現在、23区では、廃プラスチックは資源として回収されるものを除き不燃ごみとして収集され、区収集の不燃ごみの中の廃プラスチック重量は27万トン、構成比で約51.98%を占め、ほとんどが埋立処分されています。また、区収集の可燃ごみの中にも約8万トン、構成比で4.65%廃プラスチックが混入され、清掃工場で焼却処理されていると聞いています。こうした中で、最終処分場延命と資源の有効活用から、廃プラスチックのサーマルリサイクルの実施はいたしかたないところもあります。既に、平成20年から本格実施に向け、杉並・足立・品川・大田の4区ではモデル実施が始まり、来年度より全区においてモデル実施が行われる予定になっています。
 そこで、墨田区のモデル実施に向けた区の考え方について伺います。まず、どのような基準をもってモデル地区を指定し、どのように住民周知を図るのか伺います。既にモデル実施を行っている杉並区では、「ふれあい指導班」を中心に、収集現場で分別の住民指導を行ってきたと伺っています。また、品川区においては、モデル地域の地図を作成し、各家庭に戸別訪問を実施し、口頭で説明できた家とリーフレット投函のみの家とを色分けし、再度の訪問や電話での問い合わせに対応したと伺っています。
 もう一つの事例として、九州の指宿市では、新資源回収システムを進めていくために、市長をはじめ職員が現場の集積所に朝早く顔を出し、市民がごみを出すときに、きちんと分別されているかどうかチェックを行った話を視察で伺いました。やはり、今回のサーマルリサイクルの導入に当たっては、行政はそれだけ力を入れて新しいシステムを導入していくという意気込みを区民が感じられるような取組みを行っていただきたいと思います。今回のサーマルリサイクルの導入を進めていくためには、行政側だけではなくて、当然区民、事業者、すべての方々の協力が必要ですが、回収現場が混乱しないよう、指宿市の事例にもあったように、行政側が率先して住民に協力を得られるよう積極的な取組みをしていただくようお願いいたします。
 また、収集体制にも影響が出ると思います。ごみ・資源の分け方や出し方について、どのように住民周知を図っていくのか。既に、今年の10月1日より収集方法が変わったときも、戸惑いの声を多く聞きました。また、大幅に軽くなる廃プラ混在の可燃ごみの積載基準はどうするのか、廃プラを可燃ごみに回すことで増量となる可燃ごみと減量となる不燃ごみの量をどう算定し計算するのか。現在、週2回の可燃ごみ、週1回の不燃ごみの収集回数に変更はあるのか、住民に与える影響はどうなるのか伺います。また、搬入車の増加が懸念されますが、清掃工場での人員配置、交通渋滞等の対策はどのように考えておられるのか伺います。
 次に、焼却体制の安全確保について伺います。
 たとえ原料が石油であっても、従来搬入されていなかった廃プラスチックを焼却することで起きる問題について、モデル実施区の実証試験結果のデータを公開し、安全性・環境負荷への影響を検証するべきと考えます。実証結果の内容は積極的に区民に提供していただき、区民の皆様の理解とご協力をいただける体制作りに努めていただくようお願いします。また、最終処分場の延命ということで廃プラ焼却が行われますが、京都議定書が2004年6月に発効され、地球温暖化対策としてさまざまな取組みが行われていますが、廃プラスチックは高カロリーで焼却されるため地球温暖化には問題はないのか。また、排ガスの問題として、窒素酸化物やダイオキシン等の環境への負荷はどのようにお考えなのか伺います。
 いずれにせよ、清掃事業は区民の理解と協力の上に実施をしていることからも、どのような方法で区民と行政が情報を共有化し相互の意思疎通を図るのか、廃プラスチックのサーマルリサイクルの実施に伴い、住民との合意形成を含め、清掃事業のあり方や今後の具体的な考え方を伺います。
 次に、清掃工場と分担金について伺います。
 墨田区に清掃工場をつくるに当たっては、各区が自分のところで出したごみは自分のところで処理するという自区内処理のために、工場施設周辺の方々の了解をいただき運営してまいりました。清掃工場の計画した区もありましたが、ごみの減量や23区全体の財政事情も考慮して、新しく清掃工場をつくることは中止になったと伺っています。  17年度までは、分担金は人口割で計算され、18年度からはごみ量に応じて、区収集分はごみ量割、持ち込み分は人口割で計算され、混載処理業者については検討中と伺っています。
 しかしながら、この計算だけで、清掃工場のある区とない区の負担の公平性は担保できるのか。現在の清掃一部事務組合分担金の中には、工場のある区とない区の差というのは金銭的な問題ばかりだけでなく、環境問題も含めて全く反映されていないのではないでしょうか。清掃工場のある区とない区の負担の公平化を、清掃工場を持つ墨田区として、今後区長会・助役会でどのように図っていかれるのか伺います。
 最後の質問になりますが、東京二十三区清掃一部事務組合が設立する新会社について伺います。
 23区の分担金で運営されている一部事務組合は、効率的・効果的な運営が求められています。このたび、より効率的な運営と売電による収益拡大を目指し、東京ガス株式会社との合弁会社「東京エコサービス株式会社」が設立され、10月24日に登記申請が行われました。第3回定例会でも補正予算として清掃一部事務組合等分担金525万円が受託会社への設立出資金として採択されました。
 今後、各区は一部事務組合の重要事項を審議する「経営委員会」「評議会」「議会」を介して新会社の経営に関与していくことになると思いますが、今後の方針について伺います。
 最後に、視点を変えて、コミュニティに関する質問を山崎区長にお伺いいたします。  昨年の基本構想審議会で、今後の墨田区はガバナンス(協治)により区政運営を行うということが明示されました。基本構想にガバナンスという言葉自体を入れ込み、区民の皆さんと行政とが一体化した区政運営を行うことは至極当たり前のことでありますが、大変難しいことであると思っております。特に、最近、すみだにとっての最大のガバナンスの担い手であります町会に元気がありません。それが、私のようにすみだで生まれ、すみだで育てられた人間には寂しく思われて仕方がありません。
 本年9月に行われました第3回区議会定例会の「すみだらしさを伸ばす施策を行っていただきたい」との質問に対し、山崎区長は「下町人情あふれる地域コミュニティの息づくまちづくりについては、区民の20%を超える方が高齢者となっている現状から、地域コミュニティを支えてきた町会・自治会などの組織の構成が高齢化しているという課題に直面している。また、間もなく定年を迎える団塊の世代を地域社会がしっかりと受け止め、それぞれの能力に合わせて参画できる、すみだらしいコミュニティの仕組みづくりを再構築する必要があると考えている」と答弁をされています。そうであるならば、もっと具体的かつ積極的な、町会やコミュニティに対する支援対策を講じるべきではないのでしょうか。
 この間、行政は新基本計画で八つのコミュニティブロックから六つのコミュニティエリアに変更しようと考えています。確かに、公共財としてのコミュニティプラザという考え方なのだろうとは思います。しかし、本来のコミュニティの醸成を考えるのであるならば、コミュニティをきちんとそろえるべきだと思います。
 昨年、学校適正配置の審議会では、八つの中学校に統合する諮問がなされました。地域包括支援センターの数も八つであります。学校自由選択制での反対意見が一番多く出ているのは、学校に通う親御さんからではなく、学校を地域コミュニティの核と考えている町会長や地域関係者からなのを、山崎区長もよくご存じのことだと思います。
 新タワー誘致が決定された後、ものすごいスピードでまちが変わり始めています。今、町会・自治会・地域コミュニティに対する抜本的な支援対策を進めませんと、下町人情あふれる地域コミュニティの息づくまちがなくなってしまいます。今や家庭は完全に核家族化しています。日本の住宅事情や生活形態の変化から仕方がないことと思いますが、まちやコミュニティは高齢者がいて、壮年層がいて、若い世代が子育てをし、子供たちの遊ぶ声が聞こえる異世代交流がある大家族的な社会構造こそが必要だと考えますが、山崎区長の具体的な対策をお伺いいたします。  以上について、山崎区長にご質問いたします。明快なご答弁をお願いします。ご清聴ありがとうございました。(拍手)
    〔区長 山崎昇君登壇〕

◎区長(山崎昇君)
 ただいまの新しい風・民主の阿部議員さんのご質問に順次お答えをいたします。
 初めに、高齢者福祉について、今回の介護保険制度改正に伴い、地域包括支援センターを今後どのように運営していくかとのお尋ねがございました。
 区といたしまして、各地域にございます8カ所の地域包括支援センターが、地域住民にとって身近な相談窓口として適切に運営されるよう関与する役割がございます。現在、各センターとも保健師、社会福祉士、主任ケアマネジャーの3人体制で業務を行っておりますが、相談困難ケースへの対応に時間が掛かることや、要支援1・2の方への介護予防プランの作成に追われている現状を、区としても十分認識をいたしているところでございます。
 そこで、区といたしまして、困難ケースに対し、区の職員による相談や介護予防プラン作成の一部作成受託を行うなど、センターへの支援を積極的に行っているところでございます。また、介護予防プラン作成が今後も増加していくことが見込まれますので、その支援策として、ケアマネジャー有資格者を区の非常勤職員として採用を行いたいと考えております。さらに、各支援センターへの財政的支援につきましても、来年度予算編成の中でその対応を考えさせていただきたいと存じます。
 次に、特定高齢者に対する介護予防事業をどのように進めていくのか、また、他の介護予防施策等とどのように連携を図っていくかとのお尋ねがございました。
 現在、老人健康診査を受診された65歳以上の方の特定高齢者把握を行っている段階でございまして、最終的な数は12月初めに確定する予定でございますが、順次、特定高齢者対象の方に個別通知をいたしまして、各地域包括支援センターに相談するようお願いをしているところでございます。各センターにおいては、相談があった特定高齢者の方と十分話し合い、その方に合った介護予防プランを作成し、要介護状態等となることを予防するサービスを受けていただくことにしております。また、保健センター等で行っております他の介護予防施策についても、特定高齢者の方に積極的に参加をしていただき、活動的な85歳を目指していただきたいと考えております。
 いずれにいたしましても、高齢者になる以前からの介護予防も非常に重要なことと思いますので、福祉・保健・医療などの関係部署で連携を深めながら事業を進めていきたいと考えております。
 次に、権利擁護に係る成年後見制度の認知度が低いことから、地域包括支援センターが直接地域に入り込んで支援できる体制作りを区として援助していく必要があるのではないかというお尋ねでございます。
 成年後見制度は、その方の財産管理や適切なサービス利用契約の締結など、法律上の権利を保護する仕組みとなっていることから、地域包括支援センター職員だけでは対応が難しい状況がございます。そこで、社会福祉協議会のすみだ福祉サービス権利擁護センターと連携を図るとともに、毎月第2・第4水曜日に専門的な立場で司法書士の方に各センター職員からの相談内容にアドバイスをしていただいているところでございます。今後は、地域の民生委員や訪問介護事業所のヘルパーなどから、認知症のひとり暮らしの高齢者や虐待を受けていると思われる高齢者の情報をいただきまして、各センター職員が直接出向いて対応し、また、その際、区の職員も一緒に同行し、側面から支援できる体制をつくっていきたい、そのように考えております。
 次に、高齢者の孤独死対策についての取組み状況についてお尋ねがございました。
 この9月と10月の2カ月間に、75歳と76歳のひとり暮らしの高齢者及び高齢者のみの世帯で介護保険の認定を受けていない方約3,500名を対象として、民生委員の方々に「ふれあい訪問」という形で実態調査をお願いいたしました。その中で、今後見守りが必要と思われる方に対して、各地域包括支援センターにおいて二次調査として訪問活動を行い、引き続き見守りが必要な方のリストアップをしているところでございます。
 また、今年度構築いたしました高齢者見守りネットワークにおける地域の見守り協力員にも7名の登録があり、各地域包括支援センターを核として、民生委員の方々とともに見守りを行っていくこととしております。
 今後は、この民生委員と協力員との見守りが軌道に乗った段階で、町会・自治会・老人クラブ等の団体の協力機関、電気・ガス・水道検針事業所、新聞配達販売所、介護保険事業所等の民間協力機関、警察、消防、郵便局等の公的協力機関を含めた「ネットワーク連絡会」を立ち上げさせていただきまして、地域の情報交換等を行うことといたしておりますので、ご理解のほどお願いを申し上げます。
 次に、廃プラスチックのサーマルリサイクルについてご質問がございました。
 初めに、モデル地区をどのような基準で指定して周知していくかとのお尋ねでございます。
 モデル地区の選定に当たりましては、モデル地区以外の地区との混乱を避けるため、広い道路や鉄道・河川等で区切った地区を選定する予定でございます。なお、モデル地区を選定し次第、町会・自治会等に説明会を実施するとともに、区報やケーブルテレビの活用、さらには分かりやすいパンフレットやチラシを各戸別に配布を行うこととしております。さらに、実施時には清掃事務所の排出指導班を中心に、集積所で区民の方へ直接説明を行うなど、綿密な周知に努めてまいることとしております。
 次に、収集体制について何点かご質問がございました。
 まず、作業計画の基本となる積載基準についてでございますが、ご指摘のとおり、廃プラスチックの排出方法の変更により、可燃ごみ・不燃ごみとも組成が大きく変わりますことから、積載基準の見直しが必要であると考えております。具体的には、モデル収集で確認した上で設定することになります。
 また、可燃ごみと不燃ごみの排出量については、先行している他区のモデル収集からは、住民の分別の協力度等により差があるものの、不燃ごみのうち、重量でおおむね7割が可燃ごみに移るとの結果が出ております。本区の場合でも、モデル収集の実施の前後にごみの組成調査を実施し、検証してまいりたいと考えています。
 次に、収集回数ですが、確かに可燃ごみは増加が見込まれますが、週1回の不燃ごみ収集で排出されていたプラスチックごみが週2回の可燃ごみ収集に分散して出されること、またプラスチックのうちペットボトルは資源としての回収の徹底を図っていくこと、さらに、ペットボトル以外の資源回収品目の拡大の可能性を検討すること等により、可燃ごみの収集回数は現行のままでいきたいと考えております。一方、不燃ごみにつきましては、ごみ量が大幅に減少することとなりますので、収集回数等については再検討させていただきたいと考えております。
 清掃工場への区収集分の搬入車両の台数については、ごみ量の推移、各区の資源回収の取組み、作業の効率化等により変わってまいりますが、23区全体といたしましては一定程度の増加が見込まれますが、しかし各清掃工場の搬入台数については、工場間での搬入調整を行いますので、大幅な増加にはならないのではないかと考えております。
 次に、焼却体制の安全確保についてでございますが、実証確認をするに当たっては、清掃工場ごとに実施要領を策定した上で、実施内容につきましては事前に情報を提供するとともに、測定データは清掃工場の運営協議会、清掃一組や区のホームページ等を通じて積極的に提供してまいりたいと考えております。
 また、地球温暖化への影響についてでございますが、石油を原料とするプラスチックを焼却いたしますと、その分の二酸化炭素は発生いたしますが、他方、プラスチックごみを直接埋め立てることによって最終処分場から発生しているメタンガス等の排出量が削減されること、また、サーマルリサイクルに伴い清掃工場での発電量が増加することになりますので、既存の電力会社から購入する電力が減ること等を差し引きいたしますと、廃プラスチックを焼却することによって温室効果ガス発生量は微増にとどまると試算をしております。また、窒素酸化物やダイオキシン等の排ガスについても、既に同様なプラントで廃プラスチックの混合焼却を実施している他都市において、特に問題にはなってございませんが、23区といたしましても、十分な実証確認を行ってまいりたいと考えております。  いずれにいたしましても、阿部議員さんのご指摘のとおり、今後、廃プラスチックのサーマルリサイクルの実施に当たりましては積極的に情報提供を行い、区民の皆さんのご理解を得ながら進めていく所存でございます。
 2点目として、清掃一部事務組合分担金と、工場のある区、ない区の負担の公平についてのご質問がございました。
 今年度、分担金の算定方法を一部改定いたしましたが、懸案の「工場のある区、ない区の負担の公平」については、別途、助役会の中で検討会を設け検討を行っているところでございますけれども、いろいろな議論がございまして、結論を出すには至っておりません。これまでも申し上げてきておりますように、私は、清掃工場のない区は、ある区に対して何らかの責任の分担を行うことは当然のことというふうに考えておりますので、引き続きその旨を主張してまいりたいと考えております。
 3点目に、清掃一部事務組合と東京ガスの出資による新会社の経営への各区の関与についてお尋ねがございました。
 会社は、10月に設立登記を行いまして、企業活動を開始したところでございます。清掃一部事務組合は、株式の約6割を保有しておりまして、会社法上のさまざまな権限を有しておりますが、清掃一部事務組合を構成する各区には、会社の経営に対して常に厳しい目を持ち経営監視していくことが求められております。従って、清掃一部事務組合の「経営委員会」「評議会」の場におきまして、積極的に経営に対して関与していくとともに、区議会や区民の皆様に対しましても必要な説明責任を果たしてまいる所存でございます。  最後に、地域コミュニティへの支援策についてお尋ねがありました。
 ご指摘のとおり、基本構想にお示しした協治・ガバナンス実現のためには、地域のコミュニティ活動が多様に展開され、その活動の中から、自らの問題として地域の課題に積極的に取り組もうとする人材が多数輩出されることが必須の要件であると認識をいたしております。とりわけコミュニティ活動の中核を担う町会・自治会活動の活性化が重要な課題であると考えております。
 これまでも、町会・自治会への各種助成金の交付、コミュニティラインを活用した意見交換、開発指導要綱におけるマンション建設時の町会加入誘導等、さまざまな支援策を講じてきているところでございます。しかしながら、町会・自治会の運営に当たっては、役員の高齢化、住民意識の多様化による町会・自治会活動への関心の希薄化等、さまざまな問題を抱えているのも事実でございます。町会・自治会は自立的な団体でございますので、これらの問題を解決していくには行政の支援のみではなく、町会・自治会自身が地域に関心を向けてもらうような方策や、参加しやすい場作り等を工夫していただくことも必要かと存じます。区といたしましては、「協治の仕組みづくり検討委員会」での検討結果を踏まえまして、具体的な協治のあり方や仕組み作りを考えていくこととしておりますが、その中で、町会の自主性を損なわない形での支援策を講じてまいりたいと考えております。
 なお、基本計画の六つのコミュニティエリアにつきましては、これまでの八つのコミュニティブロックとそごを来しており、コミュニティを醸成する上では両者を統一すべきではないかというご意見につきましては、前回の定例会でも拝聴いたしました。この六つのエリアの考え方は、交通の利便性の向上や区民の行動範囲の拡大を受けて、区がこれから整備していく地域プラザを中心とした公共施設の配置エリアをお示ししたものでございまして、従来から維持されてきた町会・自治会の地縁的つながりや小中学校区を見直すものではございません。従いまして、地域コミュニティ活動への直接的な影響は少ないものと考えておりますが、その推移を見ながら、今後の課題として受け止めさせていただきたいと存じます。
 以上で答弁を終わらせていただきます。